要介護認定率に地域格差がある?

要介護認定率の格差が顕著に表れている

介護保険法制定に伴い、介護サービスを受けるためには、各種認定審査が行われる必要が在りますが、この認定審査の基準が、県によって異なる傾向が有ることが分かっています。
極端な場合、自分の住んでいる県で認定を受けられなかった状態が、他の県に行って認定審査を受けたら、認定されたというケースもあるといえるでしょう。

介護認定の審査の結果は、全7ランクに分類されています。
要介護認定とされる1~5のランクの他に、要介護とまではいかずともサポートが必要と判断される、要支援ランク、1と2があるのです。
要支援と判断されるか、要介護と判断されるかによって、受けられるサービス、保険金が全くと言って良いほど異なりますので、介護認定されるかどうかは大きいといえるでしょう。

介護認定率に差が出る原因は?

介護認定率が県によって差が出る理由は色々とありますが、大きな原因は、介護認定審査が、審査員の裁量に任されている部分が大きいからと言えます。
審査員が直接話を伺い、本人の様子を見て、審査を行いますので、審査員の采配次第、さじ加減で、介護認定がされるかどうかが決まるといえるのです。
その為、同じ県でも審査員によって認定率に差が表れやすく、同じ状態の被介護者も、審査次第で認定ランクが異なるといえるでしょう。

こうした事態を防ぐために、地域差を表さないためにも、様々な取り組みが行われています。
地域差が起きる原因を突き止め、その件に合わせた対策を行っていることが求められているといえるでしょう。
特に、認定率が著しく低い県、著しく高い県に関しては、その原因を突き止め、より正しい審査が行われるように、指導が進められています。

認定率の高い県、低い県

要介護認定率の格差が表れていることが問題となっていますが、その中でも、認定率が高い県として挙げられるのが、大阪府です。
大阪府の要介護2以下の判定を受けたのは、15.2パーセントに対し、要介護3以上を受けたのは、7.2パーセントと、全体的に高い率でことがわかりました。
次いで和歌山、三位が京都府と、関西圏を中心に、認定率が高い傾向が有ることが分かっています。

反対に、認定率が低い県のナンバーワンは山梨県、次いで茨城、長野県と、関東圏の認定率が低い傾向に有ることが分かっています。
認定率がもっとも低い山梨縣の場合、要介護2以下の認定が8パーセント、要介護3以上の認定が6、2パーセントと、全体で14パーセントとなっています。
大阪府と山梨県を比べると、1.58倍もの差が表れていますので、県によって格差が生れていると言っても過言ではないでしょう。
この格差は、一刻も早く見直さなければいけません。